行く年 [詩・本]

『ある大晦日の夜の記憶』西條八十

その夜は粉雪(こゆき)がふつてゐた、
わたしは獨り書斎の机の前に座つて
遠い除夜の鐘を聴いてゐた。

風の中に斷續するその寂しい音に聴き入るうち、
わたしはいつかうたた寝したやうに想つた、
と、誰かが背後(うしろ)からそっと羽織りを着せてくれた。

わたしは眼をひらいた、
と、そこには誰もゐなかつた、
羽織だと想つたのは
静かにわたしの躯(み)に積つた一つの歳の重みであつた。

良い詩だと思います(^_^)
そろそろ年が変わる頃でしょうか。数え年は母親の胎内にいる時をゼロ歳、産まれた時を1歳と数え正月を迎えるたびに年神様から年を一ついただきます。
この歳になると、あまり急いで年などいただきたくはありませんが老若男女を問わず時は平等に刻まれます。私に蝋燭の芯がどれだけ残っとるのかわかりませんが、残された人生を身綺麗に過ごして行こうと毎年神前で誓っております。しかしながら年末になると「本当に出来たか?」と問いかけても、自信はありません。その程度で良いのだと言いきかせてます( ^ω^ )
そんなこんなで初詣に出かける準備しましょうかね(^_−)−☆

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