雑感(2月20日) [なんか良いことないかな~]

『おだやかな徳望の人』常岡一郎
植木のしん芽を見ればやさしい。力なく見える。やわらかい。やさしい。このしん芽はただ天空を慕って伸びている。芽のやわらかい時にその木は伸びる。この芽の周囲には強い堅い丈夫な枝が繁っている。守っている。その木を伸ばしている。
多くの人を働かせる人物は、常に生き生きしていなければならぬ。悦びと感謝と、やまない活動力を貯えて、表面はおだやかな徳望の人でなければならぬと思う。

安倍さんが徳望の人とは思えぬが担ぎ上げてる方々からすれば希望の星だろう。

安倍晋三!A級戦犯被疑者岸信介を祖父に佐藤栄作を大叔父に持つ、3代続く保守本流の御曹子。間違いなく血統書付だ。異端の小泉純一郎の後を継ぎ順風に滑り出したかに見えたがお友達内閣、ベラベラと言わんでもいいことを、つい面白可笑しく話したがるお調子者の政治家に足元をすくわれ「お腹が痛い」と保健室に逃げ込み「辞めた」と敵前逃亡したお坊っちゃま。そのお方が敵失につぐ敵失で迎えたワンチャンス。やぶにらみの石破人気を国会議員の人気で勝ち取り、前回の失敗を教訓に菅さん、飯島さん、世耕さんとしっかり者で脇を固め、無駄口を封印し続けた。

中韓との関係は一向に進まぬ中、しっかり者で固めたおかげか二本の矢は順調に評価されオリンピック招致にも勝利した。消費増税、特定秘密保護法も通し沖縄普天間も道筋が付いた矢先に丸一年を祝したのか靖国参拝を強行した。この事は如何なものかと心配したが世間は概ね賛成のような気配。嫌韓、嫌中も徐々に増え世の中の世相は暗黒の方向に向かいつつあるような。

昨日の話題で総理大臣補佐官衛藤晟一参議院議員が靖国参拝でアメリカを批判したとして発言を撤回、動画を削除したらしい。間違いなく確信犯だ。政治家、政党とも呼べない野党では安倍さんに「聞いていないのでわからない」だの言われてノラリクラリやられてる。元々衛藤なる人は大分の人で郵政民営化反対を唱え離党された方で、復党にあたっては安倍さんの一本釣りみたいな裁量で救われた方。また国民年金を12年近く未納で済ませていた方でもある(これは人生色々なので責められぬが)。気持ち悪いのは宗教団体「生長の家」の活動家である事、宗教法人の総本山は長崎県。大本教から派生したものなのだろうが実態はよぉ~わかりません。参議院のドンと呼ばれた村上正邦さんも「生長の家」。これまた福岡の方で労働族でタカ派の武闘派だ。「生長の家」はNHK経営委員の長谷川三千子さんとの結び付きも見え隠れしている。

政調会長の高市早苗さんに古谷国家公安委員長、教育改革の下村文科相、新藤総務相、稲田行革担当に飯島参与。タカ派かもね。菅さんと世耕さんが食い止めないと暴走しだすと止まらん雰囲気がプンプンしてくる。安全運転も既に必要なしと判断されたのか。

安倍さんの信念はデフレからの脱却、教育改革、そして憲法改正。結構用意周到だ。日銀総裁を白川さんから黒田さんにチェンジし、内閣法制局長官も差し替えて、秘密保護法を成立させ、NHKの経営委員会も自分の意に沿った方々を登用されているのがわかる。そもそも放送局は不偏不党、政治から独立しているべきだと思うが、首相と仲の良い右傾化したメンバーと思える方が経営委員会に名を連ねている。そうなると放送の中立性が疑わしく、変な話「大本営発表」のような事が起きんとも限らん。 彼らの唱える戦後レジームからの脱却とは何なのか。「靖国参拝何が悪いのか?」気持ちはわからんでもないが、あの人たちの参拝姿を見ると、どうにも戦争でもおっぱじめそうな匂いが漂ってくる。NHKの籾井会長の慰安婦発言、百田尚樹さんの人間のクズ発言、彼らに共通するのは「子供たち、若者に日本の素晴らしさを知り、日本に生まれた喜びを伝えたい。」南京大虐殺などは無く慰安婦はどこの国にもあったことだと。長谷川三千子さんの野村秋介への追悼文を一部引用する。

「野村秋介氏が二十年前、朝日新聞東京本社で自裁をとげたとき、彼は決して朝日新聞のために死んだりしたのではなかつた。彼らほど、人の死を受け取る資格に欠けた人々はゐない。人間が自らの命をもつて神と対話することができるなどといふことを露ほども信じてゐない連中の目の前で、野村秋介は神にその死をささげたのである
「すめらみこと いやさか」と彼が三回唱えたとき、彼がそこに呼び出したのは、日本の神々の遠い子孫であられると同時に、自らも現御神であられる天皇陛下であつた。そしてそのとき、たとへその一舜のことではあれ、わが国の今上陛下は(「人間宣言」が何と言はうと、日本国憲法が何と言はうと)ふたたび現御神となられたのである。野村秋介氏の死を追悼することの意味はそこにある。と私は思ふ。そして、それ以外のところにはない、と思つてゐる。この人は、伊勢神宮の森の奥深くに 祠でもしつらえて 幽閉しとくべきだとわたしは思う」<一部抜粋>

すめらみこと いやさか;皇尊弥栄 天皇万歳の意味   現御神;あらびとがみ 天皇の事  祠;ほこら 神を祀る小規模な殿舎

野村さんという方が神宮に神として祀るに値するかどうかはわからんが、日本の子供たちにとって「あんな立派な方が生まれた日本は素晴しい」と誇って云える方なのだろう。百田さんであれ長谷川さんであれ元々そういう毛色の方である事はわかって任命されたはず。彼等に問題があるのではなく任命した方に問題があるのだと思う。

これまでは菅、世耕さんら実務系の必死の火消しが功を奏していたが、ここまで野党が姿を見せず、財界にも御意見番もどきの方がおらぬようになり、イエスマンに囲まれていると、なにやら怪しげだ。ねじれ国会が解消された今、多数を占める自民の思うがまま、尚且つ政高党低!安倍さんのやり放題!集団的自衛権も閣議決定で解釈を変更し決定後に自衛隊法を改正すると述べている。憲法改正は自民党の悲願なのだろうが岸信介さんの悲願でもある。1958年当時の自民党の案は
①9条を改正して軍隊を持つこととする他、②大日本帝国憲法の時代への復古的な改定を目的にする。すなわち、天皇を元首ないし国の代表とすること、公共の秩序のための法律による人権の制限、家族制度の復活、国家に対する忠誠の義務などを定めることを内容にしていた。

軍隊を持つ、天皇を元首にする、家族制度、国家に対する忠誠の義務。今、教育制度改革の中で道徳なるものを取り上げているがオイラは子供たちに「これが正しい!」などと言う道徳を教え込もうという了見には同意できない。なぜなら教える側に高潔な人格を持つオトナなど居ないからだ。もちろんオイラだってそうだ。スケベな事も考えてるし誰も見ていなかったらみのもんたの子供のようにカード持って銀行に走って行くかもしれん。そんな事は今はしませんけど路頭に迷えば生き抜くためにはするかもしれん。自信はないので(^.^)

御本人達は大真面目なのだろうが、大真面目であればあるほど「ぜいたくは敵だ!」の理論に凝り固まっているのではないか。『倫理ということを極端に突き詰めて、健康が極端になりすぎた結果、常識はずれな行動に至ってしまったのです。戦争中の倫理観というのは極端に走るとそうなってしまうのです。(今の見方、未来の見方)吉本隆明 真贋より抜粋』


オイラから見れば、決しておだやかな徳望の人ではない安倍さんだが、政治のベクトルは用意周到にあらぬ方向を目指してたりしてね(^_-)-☆

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